思春期から高齢の女性にいたる幅広い年代の女性を対象に、健康問題全般のご相談に応じています。女性には、女性ホルモンによる変化(月経や更年期)をはじめ、社会的にも就職、結婚、出産、育児、介護など様々な選択や生き方がございます。それらに対応するのは本当に大変なことだと思います。当院は婦人科ではないため、女性ホルモン補充療法や内診、経膣超音波など婦人科特有の検査は行えませんが、からだやこころの不調を感じながらもどこにも相談できずにお悩みの方、多様な症状にお困りの方は、まず当院にご相談ください。女性ならではの環境に合わせた治療を行います。
月経前症候群PMS
生理前になると情緒的症状(気分が落ち込む、イライラ、不安)、身体的症状(腹痛、頭痛、乳房の張り、浮腫み)を認めるのがPMSです。月経前3-10日前後から症状が現れ、月経開始とともに軽減または消えるのが特徴です。PMSの原因は排卵後に増加する黄体ホルモンではないかと言われていますが、精神的ストレスとも密接に関わっています。PMSに比べて症状が重く、特に精神的な不調を強く起こすのがPMDD(月経前不快気分障害)です。当院では生活指導・栄養療法・漢方・低用量ピル・抗不安薬/抗うつ薬など患者様に合わせて加療をさせていただきます。
月経困難症
月経開始とともに、下腹部痛・腰痛・だるさ・頭痛・吐き気などを認め、日常生活に支障をきたしているとき、月経困難症と判断します。子宮内膜症や筋腫などの婦人科の病気がある場合と原因が明らかでない場合に分かれます。子宮内膜で作られる痛みの物質(プロスタグランディンなど)により子宮収縮するため、腹痛、全身に作用して頭痛・吐き気・下痢などが生じます。これらの症状がひどくなった時にはご相談ください。症状に合わせてNSAIDsを基本とした対症療法を行います。状況により漢方薬や低用量ピルのご提案をさせていただきます。
緊急避妊用ピルの処方
予期しない妊娠、望まない妊娠を予防するためのものです。問診のみで処方が可能です。当院ではレボノルゲストレル法(黄体ホルモンを内服する)を使用しており、性交後72時間以内の内服で緊急避妊効果が高く、安全性にも優れています。ただし、本薬に対するアレルギー歴のある方、妊婦の方、重篤な肝障害のある方には処方することが出来ません。
※保険適用外のため自費となります
レボノルゲストレル錠1.5mg 1錠1回のみ内服: 10000円(内服指導料・処方箋料金込み)
鉄欠乏・鉄欠乏性貧血
毎月の生理や出産に伴い、女性は鉄を失います。また、鉄分の摂取量も少ないことが多く、鉄欠乏状態の女性は非常に多いです。適切に診断し、治療することで女性特有の頭痛・めまい・疲れやすさ・気分の落ち込み・不安・イライラなどが軽くなり、PMSや月経困難症も楽になることがあります。当院では分子栄養療法を取り入れております。お気軽にご相談ください。
更年期障害
閉経前後の5年間に現れる多様な症状のうち日常生活に支障をきたすものです。更年期に入ると、卵巣の機能が衰え、女性ホルモンが減少していきます。そうすると脳が卵巣機能を維持しようと全身に指令を出すのですが、その変化に脳と体がついていけなくなって引き起こす様々な症状が更年期症状です。のぼせやほてりなどいわゆる『ホットフラッシュ』と言われる症状から、冷え・動悸・肩こり・めまい・疲労感などの体の症状、イライラ・抑うつ気分・不眠など心の症状が見られることもあります。当院では、まず患者様の置かれている状況について詳しくお話しを聞かせていただき、心理療法や漢方薬による症状緩和を行っております。ホルモン補充療法をご希望の場合には婦人科にご紹介いたします。