適応障害
適応障害は、周囲の環境の変化に自分の気持ちが追いつかず、こころとからだに何らかの症状がおき、日常生活に支障が出る病気です。明確な環境のストレスがあり、そのストレスから開放されれば症状が落ち着くことが一つのポイントになります。
職場や学校生活における対人関係、夫婦間の問題、別れなどはわかりやすい環境の変化によるストレスですが、昇進や結婚など、周りから見ると喜ばしい出来事でもご本人にとってはストレスを感じれば発症につながることがあります。
心療内科
Psychosomatic medicine
Psychosomatic medicine
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適応障害は、周囲の環境の変化に自分の気持ちが追いつかず、こころとからだに何らかの症状がおき、日常生活に支障が出る病気です。明確な環境のストレスがあり、そのストレスから開放されれば症状が落ち着くことが一つのポイントになります。
職場や学校生活における対人関係、夫婦間の問題、別れなどはわかりやすい環境の変化によるストレスですが、昇進や結婚など、周りから見ると喜ばしい出来事でもご本人にとってはストレスを感じれば発症につながることがあります。
①こころの症状
気分の落ち込み、焦り、不安、苛立ち、やる気が起きない、楽しめていたことが楽しめない、眠れない など。
②からだの症状
めまい、頭が重い、のどや胸が詰まるような感じ、胃が痛い、下痢、動悸 など。
③その他の症状
仕事に集中できない、ミスが増える、物忘れが増える、頭の中が整理できない。
④関連しやすい行動
つらい現状を一時でも忘れられるので、自分を守る手段としてみられやすい行動です。飲酒量が増える、自分を傷つける行為、ギャンブルが増える、過食 など。
適応障害は原因となっている環境が明確なため、その環境から離れることができれば症状は軽快していきます。しかし、親子関係や夫婦関係の問題、簡単に部署移動や休職・転職ができない職場での問題、コロナ関連の不安や様々な制限によるストレスなど離れることができずにいる方々も多くいらっしゃいます。当院では、ただストレス環境から離れることを推奨するのではなく、お一人お一人のこれから先の人生を見据え、今回のストレスがご自身にとって何がどうストレスになっているのかに向き合うお手伝いをしていきます。ご自身の現状を整理し、まず改善できそうなことから取り組み、自分自身のストレスをうまくコントロールして、環境を調整していく方法を一緒に考えていきましょう。
適応障害はどんな方でも起こりえます。環境とご本人様の両面から、折り合いをつけていくのが治療の鍵になります。当院ではお一人お一人の状態、ご希望に合わせて治療にあたります。
薬物治療は補助的なもので根本の解決にはなりません。しかし、こころとからだの状態が深刻に追い詰められている時には、薬を使って症状を和らげることで、自身と環境との折り合いをつけていく助けになることがあります。当院では精神薬に抵抗がある方には漢方薬や栄養面サポートを行うことでできるだけ薬に頼らない診療を心がけて参ります。
一日中気力がわかず、気分が落ち込む、何をしていても楽しめないといった状態が長く続いている場合はうつ病の可能性があります。うつ病は仕事、学校、家庭内の問題をはじめ、特定しきれない様々なストレスが重なり、脳がダメージを受けている状態です。脳が正常に働けていないため、物の見方がネガティブになってしまい、自分はダメな人間だとか、何をしてもうまくいかないと自分自身を追い詰めてしまうことがあります。適応障害との大きな違いとしては、ストレスから離れても抑うつ状態が続いてしまうことや、全く誘因がなく症状がはじまることがあることです。
また、一見こころの問題のように思えても、実は認知症の症状であったり、過去の頭部外傷など脳の病気や、甲状腺の機能異常や栄養状態(鉄・亜鉛・ビタミン欠乏など)の問題が原因になっていることがあります。当院ではまず内科医の視点からこれらのカラダの病気をしっかり見極めた上で、こころの問題に取り組んで参ります。
当院では、重症な場合をのぞいて、できるだけ精神薬に頼らない加療を心がけております。
①患者様の背景と現状の把握
うつ病で苦しむ方々は、例えご家族であってもなかなか理解が得られず、人知れず苦しんでおられることがよくあります。うつに至ったエピソードや現在の人間関係、どんなことで苦しんでいらっしゃるのか、しっかり患者様の状況の把握に努め、少しでもお気持ちが軽くなるよう寄り添わせていただきます。本来のご自身を取り戻すための第一歩はそこからはじまると考えています。
②休養と環境調整
多くの方々は、ご自分のこころとからだに鞭を打って、頑張りすぎてしまっています。休むことはサボりではないか?みんな頑張っているのに・・・とさらにご自身を追い込んでしまうことも多いです。頑張ることは病気を悪化させてしまいます。時にはストレス環境から遠ざかること(休養)も必要です。ご自身のご意向に沿いながら、適切にサポートさせていただきます。
③生活習慣の改善
健康の土台となる生活習慣をより良いものにすることは、それだけで抑うつ症状の改善につながることがあります。睡眠・運動・会話・飲酒を中心とした具体的な改善方法について一緒に考えていけたらと思います。
④栄養療法
うつ症状を招く栄養障害として、鉄不足、亜鉛不足、ビタミンB不足、タンパク質不足などが挙げられます。過剰な糖質摂取による血糖の乱高下も気持ちの変動につながります。詳細な血液検査を行い、個々にあったアドバイスをさせていただきます。
①漢方薬
漢方薬にも軽度の抑うつ症状、不安、イライラ、不眠、自律神経症状(頭痛・めまい・のどの詰まり・腹痛・下痢など)に効果的なものがあります。もし精神薬に抵抗をお持ちの方がいらっしゃいましたら、まず漢方を中心とした治療も可能ですのでお気軽にご相談ください。
②精神薬
第一選択はSSRIと言って、脳内のセロトニンを増やすことで抗うつ効果を発揮するものです。適応を見極め、患者様と相談しながら加療を進めて参ります。
規則正しい生活が送れるようになり、頭も体も調子が良い時のように回るようになってきたら、元の生活(学校や家庭、職場)に戻っていただくことを一緒に検討していきます。その際、再発防止と今後の人生をより豊かなものにしていくため、認知(物事の捉え方)と行動に目を向け、サポートして参ります。
うつ状態を経験しつつも、極端に調子が良くなって、活発になる時期がある場合、双極性障害(躁うつ病)かもしれません。双極性障害では、憂うつで落ち込むうつ状態と、活動的な躁状態をくりかえします。躁の時期には、以下の躁エピソードがみられることがあります。
躁状態はとても気分が良いので、本人には病気の自覚がないことが少なくありません。多くの方々はうつ期には来院し、うつ病との判別がとても難しいことが多くあります。そのため、『以前のあなたと比べてどうなのか?』というのは重要な判断材料となります。その場合、日頃から患者様と接しているご家族や周囲の方々は大きな役割を持ちます。
双極性障害の治療は薬物治療で気分の安定を図り、生活のリズムを整え、気分の変化やストレスに対処できるようになることです。
薬物治療
うつ病(単極性障害)と双極性障害の大きな違いの一つが治療薬になります。うつ病の治療薬の代表であるSSRIを双極性障害に用いると症状が悪化することがあります。そのため上記の躁エピソードが潜んでいないかを診断時にしっかり確認しておくことが重要になります。双極性障害の治療薬の基本は気分安定薬(リチウム・ラモトリギン・バルプロ酸)と抗精神病薬(エビリファイ・セロクエル・ジプレキサ)です。
非薬物療法
双極性障害の治療は回復のためにも、症状悪化の予防のためにも規則正しい生活を行うことが非常に重要です。一定の時間に起床して、ある程度決まった時間に3食摂り、ある程度の時間に就寝することを心がけましょう。一度の夜更かしや、ハメを外してしまったことで状態が悪くなるきっかけとなることがあります。飲酒も控えるのが望ましいです。調子が良い時に頑張りすぎないことも、ポイントとなります。普段の生活のご様子を伺い、対人関係のリズムに関してもある程度一定になるようアドバイスをさせていただきます。ストレスがかかりやすいパターンを見つけ、適切に対処できるようになることが目標です。
今まで何ともなかったのに、突然めまいや動悸、息苦しさなどの症状とともに、死を連想するような激しい不安に襲われるパニック発作があったらすぐに相談にいらしてください。早期発見、早期治療に越したことはありませんが、遅れて診断されても必ず回復する病気です。日本では100人に1人くらいの割合の発症があるとされていますが、軽いものまで含めると、非常に多くの方がこの障がいに悩んでいます。放っておいて自然に良くなることはあまり期待できず、多くは良くなったり悪くなったりを繰り返しながら慢性化してしまいますが、早期に治療をすれば完治するものです。症状は長くて数十分ほどしか続きませんが、発症時の不安と恐怖は大きく、心臓発作や呼吸困難で死ぬのではないかと思い、救急車で病院へ運ばれることも珍しくありません。パニック発作がおさまると症状は見られなくなり、検査をしても異常は見つかりません。しかしパニック障害の症状は反復する傾向があるため、「またあの発作が襲ってくるかもしれない」という予期不安が強くて、一人で外出できなくなったり、電車・バス・飛行機など、公共の乗り物に乗れなくなるなど、日常生活に支障をきたします。
治療の基本は薬物療法と認知行動療法です。パニック障害の治療はSSRIという薬がよく効きます。一度の発作はまた次の発作を生み、悪循環となるので、まず目標はパニック発作ゼロの状態を一刻も早く達成することが大切になります。その上で、’不安や恐怖を呼び込むこころの癖‘を変えていくため、認知行動療法に取り組んで参ります。最後は暴露療法といって、少しずつ不安な場面にあえて身をさらし、不安が消える体験を積み重ねることで、『心の免疫力』がついていきます。安心感が増していけば徐々に薬を減らしていくことも可能となります。
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